Kemper Profiler Power Head(その2、アンプヘッド編1)

さて次はいよいよ本体に移ります。
本体の情報(音や機能)は色んな所で出ていますね。
私も購入前に色々調べましたがここが初めての方にも大変判りやすく解説されています。
音の違いなどはYouTubeなどで検索すると実際のアンプとの聞き比べなど沢山ありますよ。
基本的なことだけ書いておくと、Kemper Profiling Amplifierとは実際に存在しているアンプの特性をキャプチャリングして(これをプロファイリングといいます)自身に取り込み、それを実際の演奏で使用できるということです。
ここで注意すべきは音をキャプチャーするのではなく、アンプの「特性」をキャプチャーするということ。
私もエンジニアではないので詳しいことは判りませんが、シンセでいうところの「物理モデリング」に近いのかな?
とにかく”サンプリングシンセ”と”物理モデリングシンセ”程の違いがあると(何のこっちゃ?でしょうけど)(苦笑)
Kemper全体像。これまでのアンプの常識を軽く覆すルックスですね。
上段がエフェクトブロック。下段がアンプブロックという構成です。

それだけなら従来からLINE6のPOD等の製品もありましたが、これらの製品とも構造は違うようです。(多分…)

この違いがどれほどのものかというのは実際に音を聞かなければ(上記のような「理屈」だけでは)判りませんが、私には明らかに違って感じ取れます。
大変ザックリとしたいい方しか出来ませんが、エフェクターとして音を出しているのかアンプから音を出しているのかというような違いという風に感じます。
最近では同じくLINE6からHelix、FractalからAXE FX等の類似のものも出ているので、皆さん購入時に大いに迷われるのではないかと思います。(簡単に買い換えられるような金額でもないですし)
私がKemper Profiling Amplifierにした決め手は「それがアンプだったから」という、まさしくこれに尽きます。
Kemperの製品ラインでもパワーアンプなしのもの(こちらの方が安いですね)もあり、そうなってくるとそれこそ上記の機種と、選ぶ上での基準をどこに置けば良いのか・・・判らなくなったりもするでしょうが、スピーカーキャビネットを鳴らせるアンプと考えたらKemper Profiler Power Headを選ぶという選択肢が最もシックリきたのでした。
デジタルに抵抗は全くありませんが、やはり自分の後ろ、スピーカーキャビネットから音が出ていないと何となく不安というか・・・どこか「違う!」と感じてしまうオヤジなもので(苦笑)
てな訳で、斜め読み解説に移りましょう!
これです、これ!
Speaker Outが付いてるかどうか。
これが付いてるからやっぱりこれはアンプなのです!

 

Kemper Profiling Amplifierはこれ一台でアンプからスピーカーキャビネットのエミュレート、はたまた各種エフェクター(アンプのプリとポストに4種ずつ配置出来ます)まで装備されていますから、基本これだけで何でも出来ちゃいます。
空間系もかなり良い感じ(とは言ってもElectro HarmonixのH9とかそういうのとはさすがに比べちゃいけません(苦笑))
コンプレッサー等のダイナミクス系からOD系まで、よほど変態的なエフェクト使いの方出ない限り、ホントにオールインワンで済んじゃいます。
購入すると、まずは専用のライブラリソフトウェア「Rig Manager」をダウンロードされるかと思います。
RigManager ライブラリアン”としては”本当に良く出来ています。
このソフト自体は大変良く出来ているのですが、如何せん各リグのエディットは出来ません。
エディット自体は本体のツマミやらスイッチやらで調整するのみです。(Kemperさんここだけ何とかして下さい)
Webを調べてみると有志の方がエディットソフトを作って下さっていたりするのですが・・・ちょっとまだこなれてないかな?って感じです。
これだけPCライクなアンプを作っておいてエディットは本体でのみっていうのも、ちょっといびつな感じを受けますよね。
「Rig Manager」を起動するとKemperが提供しているサードパーティーのリグや全世界の有志によるリグをダウンロード・試聴・本体又はRig Managerに記憶させることが出来ます。
特に有志がアップロードしているリグは恐ろしいまでの数がありますから、まずはこれを一つずつ試聴するだけでもかなりの時間が潰せます(笑)
Kemperの提供するサードパーティー製リグは「Rig Packs」というディレクトリにまとめられていますが、ここだけでも相当数あります。
ここには通常製品として販売しているサードパーティーのリグからフリー扱いで提供を受けているもの(?)をまとめられています。
やはり・・・といっては失礼ですが、製品版としてリグを提供している「業者」のリグですから有志のリグとは一味もふた味も違うものが多いです。(有志のリグにも素晴らしいものは沢山ありますけどね)
最初のうちはKemperに元々インストールされているリグとこれらのリグで、あっという間にプリセットが一杯になるでしょう(苦笑)
これで「自分の音」が見つかれば、それはそれで良いのですが、Kemperを純粋にアンプとして考えたとき避けて通れないのが、「マイアンプのプロフェアリング」かと思います。
私もプロファイリングするまでは「これだけ使える音があるんだから、わざわざプロファイリングなんてしなくても」と思っていました。
でも、考えてみたら・・・そういうプリセットだけ選んで使うつもりなら、何も高いお金出してこれ買わなくても今では高品質な製品ももっと安価でも出ています。
では何のために買ったのか?
MarshallにせよMesa Boogieにせよ・・・メーカーは何でも良いんですけど、それなりのアンプを持っているとその重さに心が折れる事って多いですよね。
大体真空管アンプだとどのメーカーでも50~100Wクラスのものは10Kg台中盤から20Kgくらいする訳ですよ。
それを日常的に持ち歩いて苦にならない人なら良いんでしょうけど、大概のギタリストは心が折れそうになりますよね?(私だけ?(苦笑))
そんな時に、つい軽いアンプを買ったりしちゃう訳ですが、どこか「妥協した感」がつきまとうものです。
誤解を恐れずにいうなら・・・それこそがKemperを買う正しい動機だ!とまで思っちゃう訳ですよ。
本体重量6.5Kgで自分のアンプを持ち歩ける!
しかも複数持っているアンプをまとめられるなんて考えたら・・・使わない手はないですよね!
profilingした自分のアンプです。アメリカGDSのMarshallクローン(18W)
18Wって本体は結構軽いのですけど・・・Kemperは更に軽い!
と、ここまでで相当数の字数を使ってしまいました(苦笑)
続きは又。

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